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「硫黄島からの手紙」のあらすじ
2005年、現代の硫黄島。
日本の調査隊が、かつて日本軍が島に掘ったトンネルへ向かいます。
そこで調査隊は、トンネルの地面の下に、隠すように埋められていた袋を発見します。
その袋の中身から出てきたのは、第二次大戦中にこの場所で戦った兵士たちの”想い”でした。
・・・
…
第二次大戦末期、1944年。
小笠原諸島にある硫黄島は、日本爆撃の拠点として米軍から狙われていました。裏を返せば、日本にとっては絶対に奪われてはならない場所でもあったのです。
火山島として生まれた硫黄島は、その名の通り島の表面の大部分が硫黄に覆われていて、地熱も高く、兵士たちは灼熱の暑さからくる疲労と乾きに苦しんでいました。
島の南部を占める小高い山、島全体を見渡せる「擂鉢山(すりばちやま)」を死守することが、硫黄島に派兵された兵士たちの責務でした。
硫黄島をめぐる両軍の戦いが始まろうとしていたのです。
決戦に備え、日本軍はアメリカ渡航経験もある指揮官、栗林陸軍中将を送り込みます。そして着任早々に島を視察し、続けざまに作戦指示をします。
海岸の塹壕(ざんごう)堀りを辞めさせる。
一方で、島中にトンネルを掘らせる。
これまでの日本軍の戦い方を否定するかのような栗林中将の指示は、島に在任していた将校たちから「アメリカかぶれ」などと批判されることになります。
しかし、島に派兵されていた若い兵士・西郷は、作業中に軽口を叩いて上官に叱られていたのを助けてもらったこともあり、型に捕らわれず合理的な判断を下す栗林中将に好感を抱いていました。
また、島にはロス・オリンピックの乗馬競技でメダルを獲得した西中佐も赴任してきて、同じくアメリカでの生活を経験している栗林中将と意気投合します。
一方西郷の所属する部隊にも新しい兵隊、清水が加わりました。しかし清水は憲兵出身であり、周囲は憲兵隊からのスパイではないかと警戒し始めます。
そしてついに、アメリカ軍の艦隊が硫黄島へ接近。
第二次大戦の中でも屈指の激戦といわれる戦いが、始まりました。
これまで日本軍は、アメリカ軍の上陸を水際で防ごうとしていました。
ところが今回は定石を破り、アメリカ軍に無条件で上陸させる。代わりに、アメリカ兵が浜辺に広がった瞬間に一斉放火を浴びせます。
予想外の攻撃に次々と倒れていくアメリカ兵。
トンネルなど見えない位置から攻撃してくる日本軍に、当初「硫黄島は5日で攻略する」と想定していたアメリカ軍は、予想外の苦戦を強いられることになります。
しかし、総力を挙げて硫黄島攻略に挑むアメリカ軍に対し、これまでの戦いで主軸の連合艦隊が壊滅していた日本軍は、硫黄島への援軍を送ることが出来ませんでした。
「現存兵力で、死守すべし。」
日本軍大本営からの連絡を受けた栗林中将は、硫黄島で散る覚悟を決めていました。
「硫黄島からの手紙」のネタバレ

ついに、擂鉢山は陥落。
西郷の所属していた部隊は「もはやこれまでと」上官がトンネル内での自決を命じます。
しかし西郷は、上官が栗林中将から無線で「無駄に兵力を損なうことのないよう、自決せずに、他の部隊と合流せよ」という指令を受けていることを聞いていました。
上官たちは、これまでの日本軍に徹底されていた「帝国軍人精神」に支配されており、敗北し恥をさらして生き延びるより、死を選ぶことを潔しと考えていたのです。
そして、生き延び戦うより自決を選ぶ兵士たち。
西郷と清水が最後に残りましたが、西郷は栗林中将の指示どおり、他の部隊へ向かいます。「逃げるのか!」と責める清水を説得し、西郷は清水と共に別部隊へ到着します。
するとその部隊の上官も、
「自決せず逃げてくるとは、帝国軍人の恥さらしめが!」
と、西郷と清水を成敗しようとします。
そこへ栗林中将が戦況を聞きにやってきて、「他部隊に合流せよと私が指示した」と上官を説得。西郷と清水は生き延びました。
ですが、もはや上官は正気を失っていました。
栗林が去った後、「擂鉢山を奪回するぞ!」と、独自の判断で敵陣への攻撃を決定。玉砕覚悟の攻撃は、自決と同じく栗林中将が戒めていた「バンザイ突撃」でした。
兵士や物資の補強が望めない状況で、限られた兵力をいかに維持するかを念頭に置いた栗林中将の考えは、「帝国軍人精神」とは相反するものだったのです。
結局上官は、自分1人で地雷を抱えて戦車に突撃することを決め、他の兵士たちを引き返させるのでした。
西郷と清水はその後、西中佐の率いる部隊へ合流します。
西中佐も栗林中将のように、典型的帝国軍人とは違う考えを持った軍人でした。負傷したアメリカ兵を捕らえ「敵の情報が欲しい」と、衛生兵に乏しい薬品で治療させます。
しかし、そのアメリカ兵は治療もむなしく死んでしまいます。
西中佐はアメリカ兵が持っていた、家族に宛てた手紙を見つけます。
西中佐は皆の前で、手紙を朗読。
「敵」である兵士の家族への言葉は、今ここにいる日本兵たちとなんら変わることのない、「家族を思う1人の人間」の言葉でした。
その後西中佐は、敵の攻撃を受けて失明し、自決。
残る兵士たちは激しい戦闘をくぐり抜け、栗林中将のいる本隊への合流を試みます。そんな中で西郷は、勝ち目のない戦況に、アメリカ軍への投降を考え始めます。
清水と話し合い、2人で投降しようと決断。
ところが上官に見つかり、清水だけが投降します。
アメリカ軍に投降し、捕虜となった清水でしたが、捕虜の見張りを命じられた兵士に疎ましく思われ、銃殺されてしまいます。
そして西郷は、なんとか戦地をくぐり抜けた数名と共に、本隊に合流。
栗林中将は、生き延びてきた兵士たちを労い、「彼らに水を」と部下の将校に言いますが、将校は「残念ながら、水は尽きました」と答えるのでした。
硫黄島に残された日本軍の状況は、それほどまでに追い詰められていたのです。
栗林中将は、上官に殺されそうになった西郷のことを覚えていました。
西郷は、以前上官に叱られていた時のことを思い出し、「栗林中将に助けてもらったのは、2度目です」と答えます。
栗林中将は、「おお、そうか。2度あることは、3度あるかもな」と笑顔で言うのでした。
それから戦況は、ますます悪化。
水も食料も底を尽き、栗林中将も「最後の攻撃」に出る決意をします。敵陣へ向かう際、栗林中将は「2度あることは3度ある、だ」と、西郷には残って書類を始末する役目を命じます。
トンネルに1人残った西郷は、自分も含めた兵士たちが家族宛てに書き、そして本土へ配達されないままになっていた手紙を集めて袋に入れ、敵に見つからないよう地面に埋めるのでした。
栗林中将と部隊を追った西郷は、倒れている中将を発見。
「敵に見つからないように、埋めてくれ」
という中将の最後の頼みを、西郷は受け入れます。
栗林中将を埋葬した後、西郷はアメリカ兵に捕らえられます。こうして西郷は、硫黄島の戦闘で生き残った、数少ない日本兵の1人となったのでした。
・・・
再び、現在の硫黄島。
調査隊がトンネルで発見したのは、西郷が地中に埋めた袋だったのです。
中に入っていた、配達されることのなかったいくつもの想いが詰まった手紙が、数十年の時を経てようやく日の目を見たのでした。
「硫黄島からの手紙」の感想
実際の戦闘を、アメリカと日本の双方の視点から描く。
なんて斬新なんだろう!とワクワクしてしまいました。
しかも、2部作を両方ともクリント・イーストウッドが監督する!
イーストウッド御大のタフさ加減には感服するばかりですが彼が撮った「日本(を舞台とした)映画」って、どんな風になるんだろう?と、興味が尽きませんでした。
実際に本作を観賞して、思った以上に「日本映画」になっていたことにビックリ。
何も知らずに見たら、外国人監督が撮った映画だとは、誰も思わないでしょう。それほど、戦場も日本国内のシーンにも違和感はありませんでした。
むしろ、西郷の家に召集令状がきた時に一緒にいたおば様たち、大日本婦人会ですかね。有無を言わさず相手を圧倒する描き方など、ここだけ日本人が演出したんじゃないか?と思うくらいリアルでした。
そして一番驚いたのが、兵士の描き方です。
アメリカ軍に投降した元憲兵の清水は、その後アメリカ兵に殺されてしまいます。逆に日本軍の西中佐は、負傷したアメリカ兵を、衛生兵に治療させるのです。
自国であるアメリカ兵の「汚点」を描き、敵国であった日本の「美徳」を映し出す。
戦争映画でこんな描写が出来る人が、他にいるでしょうか?
すでに数々の映画賞にも輝き、世界中の映画人から尊敬を集めているイーストウッドだからこそ出来た、思いきった描写ではないかと思いました。
ただ、これは個人的感想ですが、治療したアメリカ兵が死亡し、兵士が家族に宛てた手紙を西中佐が朗読したシーンは、ちょっと「やり過ぎ」かなと思いました。
いかにも日本の戦争映画にありそうな、いわゆる「お涙頂戴場面」で、過酷な戦場でいきなり「手紙朗読」は、リアルさに欠けるような気もします。
そんな事やってるヒマないだろうと(笑)
「ミリオンダラーズ・ベイビー」では、首から下がマヒして寝たきり状態になってしまったヒロインの人生を、ドライな視点で描ききったイーストウッド。
「位相島からの手紙」でこんなウエットな場面を挿入したのは、日本側への配慮なのかも?と思ったほどです。
それとは対照的に、西郷が奥さんの大きなお腹に語りかけるシーンは抑えた演出で、グッと来てしまいました。
お腹の子供に「生きて帰るからな」と言うのは、まだ見ぬわが子を帰って来てこの目で見たいという気持ちもあると思いますが、これはお腹の子を通して間接的に、心配する奥さんに向けて告げた言葉だと言えるしょう。
奥さんに面と向かって「必ず、生きて帰るからな!」と宣言し、2人でぎゅっと抱き合う。
こういった場面では、そんな「いかにも」なシーンを撮ってしまいがちですが、西郷を演じた二宮和也の好演もあり、静かで、胸に沁みる名シーンになっていると思います。
あとは、ネットで硫黄島のドキュメントなどを読むと、実際の戦場は「もっと悲惨だった」のではないか?とも感じます。
ただ劇映画として、悲惨さの描写をある程度のレベルまでに(観客が不快さを感じない程度に)抑えたということかもしれません。
実際、ラストシーン近くで西郷が
「もう5日間、飲まず食わずです」
と手紙にしたためるシーンがあります。
ただ「5日間飲まず食わず」な状態だと、このセリフがなければ分からないでしょう。もう少し、飢餓と極限状態をリアルに描いても良かったのかなと思いました。
火山島に掘った地熱のこもるトンネルの中で、水も食料も無しで何日も過ごす(しかもその状態で、戦闘に対して備えている)という悲惨な状況を。
「硫黄島からの手紙」と「父親たちの星条旗」を比較考察
冒頭で書いたように本作は、硫黄島での戦いをアメリカ側から描いた「父親たちの星条旗」との2部作になっています。
アメリカでも日本でも、映画館での上映は製作された順番通りに、「父親たちの星条旗」が先に公開されました。
これからDVDやネット配信などでこの2部作を見る方もいらっしゃるかと思いますが、もし見る順番を考えているとしたら、この「製作順どおり」に見る方がいいかなと思います。
「父親たちの星条旗」は、予想していたより「戦場を描いた映画」ではなく、「戦争におけるサブエピソード」のような内容になっています。実際、メインで描かれるのはアメリカ国内の様子です。
擂鉢山にアメリカ国旗を掲げた若者3人が、その写真を見た政府により「これは宣伝に使える」と戦場から呼び戻され、戦争の資金を集める活動の「広告マン」として活動する。
プロパガンダのため事実とは異なることも飲み込んで、観衆に笑顔で応えなければならない3人の若い兵士。
スタジアムに作られた「ハリボテの擂鉢山」を登る際には、硫黄島で戦った時のシーンがフラッシュバックします。
実際、国旗を掲げた写真には6人が映っていたのですが、呼び戻される時にはもう、他の3人は戦士していました。そんなネガティブな面は一切語らずに、戦争への協力を呼びかけることを強いられる。
大半を戦場でのシーンが占める「硫黄島からの手紙」と比較すると、「父親たちの星条旗」での戦場シーンは少ないですが、「戦争の愚かさ」を別の角度から捉えた映画になっています。
イーストウッドはじめ製作側が、視点をアメリカ側からと日本側からと変える以外にも、構成や内容を変えたほうがより映えると考えたのではないでしょうか?
同じ舞台で戦争を描くならなおさらですね。
があると考えたのではないでしょうか。
そして、2作とも見た人だけが楽しめる一面もあります。
「父親たちの星条旗」での少ない戦場シーンで描かれたシーンと関連する場面が、「硫黄島からの手紙」にも登場したりします。
「父親たちの星条旗」で見たシーンで、
「あの時日本軍は、日本の兵士たちはこう考えていた、こんな行動をしていた」
ということが、「硫黄島からの手紙」を見るとわかる「仕掛け」になっているのです。
例えば、アメリカ軍が硫黄島に上陸するシーン。
予想に反して海岸での抵抗はほとんどなく、浜辺に次々上陸していくアメリカ兵たち。
するとある時点で、一斉に日本軍の攻撃が始まる。
砂地で不意を突かれたアメリカ軍は、多大な被害を出すことになる・・・。
先に「父親たち~」を見ていると、アメリカ兵が不安に思いつつ「なんだ、思ったより楽勝かも」と上陸し、次の瞬間一斉攻撃を受けるその「裏側」を「硫黄島~」で見ることができるのです。
次々浜辺に上陸する兵を見て「まだ攻撃しないのですか!」といらつく将校。それに対し「まだです。もっと大勢が上陸してからです」と、あくまで冷静に戦況を見極める栗林中将。
攻め込むアメリカ軍側の戸惑いと、待ち受ける日本軍側の緊張感。
この両方が味わえることが、2部作の醍醐味ですね!
また、「父親たち星条旗」の主人公たちが、日本軍が潜伏していると思われる洞窟に入り、体の表面を無残に抉られたいくつもの死体を見つけるシーンがあります。
これが「硫黄島からの手紙」で、西郷の部隊が手榴弾で自決したシーンの「その後」なのですね。
このシーンも、先に自決するシーンを見る(硫黄島からの手紙)よりも、「父親たち~」で先に無残な死体を見て、いったい何が・・・?
と思った後に「硫黄島~」を見て、「そういうことだったのか!」と分かる方が、観賞の際に感慨深いのではないかと思います。
同じ硫黄島での戦いを描いた映画ですが、視点だけでなく内容的にも異なる作品になっていますので、好みは別れるのではないかと思います。
ただやはり、どちらも完成度の高い作品であることは、間違いないですけどね!
父親たちの星条旗のあらすじ
第二次世界大戦も末期に近づき、アメリカ軍が優勢の最中「硫黄島プロジェクト」として硫黄島に上陸奪還作戦を開始。追い詰められた日本軍が硫黄島の摺鉢山に立てこもり、最後の激戦を繰り返していきます。
アメリカ軍の大艦隊が硫黄島沖に大集結し、上陸前に島に向けて艦隊から総攻撃をします。そして揚陸艇で砂浜へ、上陸すると、島の山頂付近に地下豪に要塞基地を作って対陣していた日本軍の猛攻撃が始まったのです。
その攻撃は凄まじくアメリカ兵は海岸線に長時間釘付け状態になり、かなりの戦死者が出ていきます。その中に必死で仲間を救出せんとする衛生兵のドク。そして釘付けにされてうつぶせに身を隠し好機を伺うレイニーらアメリカ兵達。
沖に停泊中のアメリカの大艦隊に対して、日本本土から加勢に飛び立ってきた神風特攻隊も、猛突撃を見せます。神風特攻隊の敵艦への決死の体当たり攻撃。アメリカの戦艦に大打撃を与え、一部の戦艦は損傷激しく撤退を余儀なくされるほどの激しさです。戦争映画史上、屈指とも思えるほどの上陸戦闘攻防戦です。
上陸したアメリカ兵達はまるで「挽肉機」にかけられたような状態にも耐え凌ぎます。
多大な犠牲者と打撃を受けたアメリカ軍でしたが突破口を見つけると、今度は攻勢に出ます。摺鉢山に向け猛然と進撃するアメリカ軍。一つずつ日本軍の地下壕要塞陣地を攻略していきます。圧倒的な軍事力と豊富な物資で次々と戦車や重火器も上陸し、前線へと展開していきます。
日本兵も最後の力を振り絞り、岩陰から銃刀を持ち決死の覚悟でアメリカ兵の前に躍りでて抗戦します。しかし、持久戦で疲れ果て武器も底をついた日本軍では対抗できません。戦闘の主導権はもはやアメリカ軍に傾いています。
そして、日本軍はついに力尽きてほぼ全滅状態になります。
摺鉢山の山頂にはついに数人のアメリカ兵によりアメリカ合衆国星条旗が掲げられます。山頂高くに「星条旗」を持つ3人のアメリカ兵。衛生兵ドクと兵士レイニー、そしてアイラでした。
アメリカ本土に帰った衛生兵・ドクらアメリカ帰還兵は連合軍と母国戦勝に盛り上がる中、英雄として称えます。
そんな中、「摺鉢山に掲げられた星条旗」の写真は太平洋戦争での、連合軍・アメリカ勝利のシンボルとなり写真に写っている戦士は、マスメディアや国民の前で英雄に称えられるのです。しかし、その他にもう1枚最初に撮られた「摺鉢山に掲げられた星条旗」がありました。
そして、その後、彼らに待っていたのは戦勝の広告塔に利用しようとする政府と、マスコミや国民の「真の英雄」扱いだったのです。既に英雄に称えられ国民的ヒーロ―になっていた写真に写っているドク、レイニー、アイラの3人。
写真の真実を知っているドクら3人と、帰還兵そのことを知っている達。
そして最後は衝撃の真実が…
父親たちの星条旗のネタバレ

星条旗の写真撮影後、アメリカ本土に帰還した彼らに待っていたのは、戦勝ムードに盛り上がる母国。何年も続いた戦争に勝利した以上、国中が喜びにわくのは当然のことではあるのですが、帰国したドクは戦勝を伝える写真を見て衝撃を受けました。
そこには、もう1枚には写っていない戦死者の勇志の存在があったのです。
そう、星条旗を掲げる時に亡くなってしまった1人の兵士の姿が。
既に英雄に称えられ国民的ヒーロ―になっていた写真に写っている兵士達。
国民やメディアからの羨望の眼差しと、政府による広告塔として先頭に立たされる「3人の星条旗を掲げた写真」の兵士達らにも、本当はそのことに今まで苦痛に苛まれていたのです。そしてその葛藤に心どん底まで落ち込むドク達。
そして苦悩と現実が錯誤する中、アイラは酒を片手に連夜酔いつぶれて、そのまま倒れて帰らぬ人になりました。
星条旗の写真の事実を、自分たちを英雄にしてくれたアメリカ政府や国民にどうしようかと苦悩の日々が続きます。プロパガンダの重要性も理解している。だが死後もなお戦友を冒涜するような宣伝は許したくない…
結末としましてアメリカ全土が戦勝ムードに酔いしれている中、クライマックスでは、ある一人の兵士の行動をマスコミが気づき現実に立ち向かっていくのでした。戦死者を追悼する中、実話を元にした本作は帰還兵のその後の人生について、実写真をもとに1人ずつ紹介となり幕を閉じます。
父親たちの星条旗の感想
父親たちの星条旗でまっさきに思い出すのは、アメリカ軍が上陸していくシーン。
戦争映画史上、屈指とも思えるほどの上陸戦闘攻防戦だと思いました。
圧倒的戦力を誇る無数のアメリカ艦隊から上陸前に硫黄島全体が崩落するくらいの砲弾を撃ち込まれながらも、上陸後には全滅したと思っていた日本軍が地下豪要塞基地に陣を構えていて砲撃してくるシーンはただただ度肝を抜かれます。何よりこの映画が史実である事が、恐ろしさすら感じさせます。
最終的には私達が知る「硫黄島の戦い」の結末通り、日本軍は追い詰められていき、アメリカ兵が日本兵の対峙潜む地下豪へ、手りゅう弾や重火器での火炎放射器でのせん滅を仕掛ける場面は思わず悲壮感にかられました。
また、アメリカに帰還したドク、レイニー、アイラ達に待っていた「勝利の英雄のシンボル的存在」と、「写真の真実」のはざまでいたたまれない苦悩に疲れ果てる場面シーンも印象に残った一つです。
戦争に勝った彼らもまた、戦争による被害者であるような。
戦争が終結してかつてのヒーロ―の存在であるドクら3人が真実との対峙に苦悩に立ちとてもやるせない姿勢と葛藤との闘いが印象的でした。母国は戦争には勝ったものの、そのあと帰還兵たちにも残ったもの。それは未だに残る真実に対するジレンマとのもう一つの戦いだったのでしょう。
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