映画「シンドラーのリスト」のフル動画を無料視聴【吹替/字幕】

名作映画「シンドラーのリスト」のフル動画を無料視聴する方法を紹介します。


第二次大戦中、ドイツの虐殺行為から1200人あまりのユダヤ人を救った、実在の人物オスカー・シンドラーを描いた小説の映画化です。

自らもユダヤ系の血を引くスピルバーグが、長年温めていた企画を実現させた本作は高い評価を受け、スピルバーグ作品として初のアカデミー作品賞、監督賞をもたらしました。


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「シンドラーのリスト」のあらすじ

シンドラー、工場経営開始


1939年9月。ドイツは、2週間でポーランドを制した。

ポーランドに住むユダヤ人には移動命令が下り、1万人以上のユダヤ人がゲットーのあるクラクフへ運ばれた。


第二次大戦中、ドイツの占領下にあるポーランド。

戦争を気に一発当てようともくろむ企業家オスカー・シンドラーは、持ち前の対人交渉力をフルに発揮し、ナチスの高官たちと次々に接触、関係を築いていきます。


その一方、自分に会計管理に関する能力はないと自覚するシンドラーは、会計専門職として計理士のイザック・シュターンを雇い入れます。

戦争時に戦地で必要となる「はんごう」などを大量生産するため、破産した工場を買い取って運営する計画でした。


ナチスのユダヤ人への迫害が、日々増していく状況で。シュターンは「私はユダヤ人ですが・・・」と言いますが、シンドラーは「だから?」と、全く問題にしていませんでした。

シンドラーはドイツ人でナチの党員でもありましたが、彼にとっては自分の事業が成功し、儲かることが全てで、人種は特に気にしていなかったのです。



1941年、この地に住む全てのユダヤ人たちは、それまで暮らしていた住居を奪われ、狭い居住区への移動を強制されます。

そんな中でシンドラーは、シュターンが持っている裕福なユダヤ人とのコネクションをフルに活用。工場買取のための資金集めに奔走(ほんそう)します。


そして遂にシンドラーは工場の買取に成功、事業が動き始めます。工場で働く労働者、ポーランド人よりユダヤ人の方が賃金が安く済むとシュターンに聞き、ユダヤ人を雇います。

これが、シンドラーが「正義の人」として賞賛されることになる、「第一歩」でした。


工場経営は順調に進む


シンドラーの工場は順調に売り上げを伸ばし、働く労働者も増えていきます。

シュターンはその裏で、ユダヤ人労働者を集めながら、ナチスに処刑されそうになった人に偽造の職業証明書を発行。工場員として雇うことでピンチから救います。


事業の成功で、裕福で贅沢な暮らしを満喫し、愛人と共に暮らすシンドラー。

そこへ故郷で暮らしていた妻のエミリエがやって来ます。愛人の存在を隠そうともしないシンドラーに、エミリエは呆れながらも、事業の成功を喜びます。

シンドラーは、エミリエに語りかけます。

「この町の人間はきっと、シンドラーの名前を忘れないようになる。あいつは凄いことをやった、と。無一文、カバン一個で町へ来て、破産した工場を買い取り再生した。そして、大きなトランクに札束と世界中の財宝を詰めて、去っていった。」


そんなシンドラーに「あなたは変わらないのね」と、エミリエは微笑みます。

シンドラーは「変わったこともある。今までは、何かが欠けていた。それが成功と失敗を分けるんだ」と答えます。


エミリエが、それは「運」?と尋ねると、シンドラーは笑って答えます。

いや。戦争さ。


やがてユダヤ人たちは、「ゲットー」と呼ばれる居住区へ移動させられることになります。その過程で、労働力として認められない者たちは、強制収容所送りになっていました。

シュターンは、片腕を失くした初老の男性に、労働証明書を与えて働かせていました。男性は、私が生き延びられているのはあなたのおかげだと、シンドラーに礼を言いに来ます。

しかしそれは、シンドラーの知らない事実でした。


シンドラーはシュターンに、「二度とこんなことはするな!彼は身障者じゃないか!」と言い放ちます。

その後、シンドラーの工場へ向う人々が、ナチスにより強制的に道の雪かきをさせらるという事態が起きます。シンドラーに礼を言いに来た労働者も、片腕で雪かきを始めますが、ナチスの兵士たちは笑いながら、彼を雪かきの列から外します。

「証明書がある」という、彼の意見を聞くこともなく。

兵士たちは雪かきの列の末尾で、彼を射殺しました。


また、証明書をうっかり家に置いてきてしまったシュターンが、収容所行きの列車に乗せられてしまったこともありました。

列車が駅を出る前に、シンドラーがなんとか彼を救出しましたが、ナチスによるユダヤ人迫害は、そんな風に冷徹さを増し始めていたのです。

増し始める、ナチスの脅威


そして、1943年の3月。

ブルショフの地に、3万人を収容する収容所が完成。ゲットーにいたユダヤ人たちは、全てこの収容所に送られることになります。


収容所への移送を指揮するのは、新しく赴任してきたアーモン・ゲート少尉。

彼の指揮下で、ナチスの兵隊やSS(親衛隊と呼ばれる、ナチスとヒットラーに忠誠を誓ったエリート兵士たち)は、ユダヤ人たちを容赦なく住居から追い出します。


ユダヤ人たちが持っていこうとした荷物や財宝は、その場で全て押収。

屋根裏や床下に隠れた人々も、天井に聴診器を当てて確認するなど徹底した捜索をし、ユダヤ人は1人としてここに残さないというゲート少尉の意思が現れていました。

そんな中で、逆らった者や労働力とみなされない者は、即座に射殺されていきます。シンドラーはその様子を、小高い丘の上からただ見つめることしか出来ませんでした。


移送が済み、働いていた労働者が1人もいなくなって、空っぽになった工場内を見渡すシンドラー。彼は思い立って、ゲート少尉の元を訪れます。

ゲート少尉は、収容所を見渡せる自室から、目に入ったユダヤ人を、気晴らしのように平気で射殺するような男でした。


シンドラーはそんな男にも、粘り強く交渉。金にものを言わせ、収容所にいる労働者を、工場へ呼び戻すことに成功します。

しかしシュターンは、ゲート少尉から直接、シンドラーの口授から入る金についてのチェックを命じられたため、収容所から出られませんでした。


シンドラーは、ゲート少尉の屋敷で行われるパーティーに参加するのに乗じて、シュターンに会いに行きます。自分が不在の間、謝礼やワイロを送るべきナチスの将校や、闇市場との取引などを、次々シンドラーに伝えるシュターン。

シンドラーは、これから毎週ゲートの屋敷に来る、君にも会いに来るよとシュターンに言い残し、収容所を後にします。


シュターンは収容所にいる立場を生かして、これまでのように、ナチスから理不尽な扱いを受けて処刑されそうになった人々を、シンドラーの工場へと送ります。

シンドラーはシュターンから「工場へ入れるべき人」のリストをもらうたび、収容所の管理者へ「謝礼」として金品を贈っていました。


するとある日、エリザという女性がシンドラーを訪ねて来ます。彼女は、収容所にいる自分の老いた両親を助けて欲しい、工場で雇って欲しいと嘆願に来たのでした。

「ここは誰も死なない天国です。そしてあなたは善い方だと、皆が言っています。私も、偽造身分証で生活しています。収容所では(労働力にならない)老人は次々に殺され、森に埋められているんです・・・!」

それを聞いたシンドラーは、

そんなことを言われても困るよ、私が欲しいのは腕のいい職人なんだ!

と、彼女を追い返します。

そしてシュターンに、彼女が来たことを知らせます。


「君のせいだ。ゲート少尉が次々殺してるからって、私が全員引き取るのか?確かに損はないが、危険だ・・・。」

それでも、そのおかげで助かっている人が現実にいると、シュターンに言われ。シンドラーはシュターンに、エリザの両親の名を告げ、工場へ招くよう伝えるのでした。

強制収容所への恐怖


そして、1994年の4月。

ポーランドのユダヤ人にとって、最大の危機が訪れます。ブワシュフ収容所は解体され、死体はすでに埋められているものも全て、焼却処理。

シンドラーの工場で働く人々も含め、ユダヤ人は全て、アウシュビッツの強制収容所へ送られることになったのです。


山と詰まれた死体が火に包まれるのを見つめ、立ち尽くすシンドラー。シンドラーは、収容所行きを覚悟したシュターンと向き合います。

「皆を送り出したあと、私は最後の汽車で・・・」

と言うシュターンに、シンドラーは語りかけます。

君が、工場を動かしていた。私は故郷へ帰る。望みどおり、使い切れないほどの金を貯めた。いつか、戦争も終わる。その時、君と一杯飲もうと・・・


シュターンはそれを聞き、「今、飲みましょう。」と答え。

それまでどれだけ勧められても、乾杯を催促されても、一切口にしなかった酒を口にします。ユダヤ人たちがアウシュビッツへ移送される日が、刻一刻と近づきつつありました。

「シンドラーのリスト」のネタバレ


愛人と共に、故郷のチェコへ帰るための荷造りをしていたシンドラー。

有り金をアタッシュケースに詰め込むと、ゲート少尉の元へ向います。収容所へ行くユダヤ人たちを、労働力として「金で買い取る」ためでした。


「いったい、何を企んでる?」

「悔しいけど、乗るよ」


シンドラーの儲けの手口を知っているゲートは、これを承諾。

シンドラーは早速シュターンに、「買い取るユダヤ人のリスト」を作成させます。総勢1000人にも及ぶこのリストが、のちに「シンドラーのリスト」と呼ばれることになります。


シュターンは、どうやってゲート少尉を説得したんですか?とシンドラーに尋ねますが、微笑むだけの彼の様子に、「まさか金を渡して・・・?」と絶句します。

シュターンはリストを手に取り、「これは、命のリストです。そしてこのリストの外には、死が待っています」と、シンドラーに告げます。


シンドラーは生まれ故郷であるチェコのブリンリッツの地で入手した工場に、ゲートから「買い取った労働者」を招きいれます。

チェコの地もドイツの支配下にありましたが、シンドラーは労働者に対する無意味な処刑、刑罰を禁じると兵士たちに宣告。シンドラーの許可なく、工場への立ち入りも禁止します。


途中、男女別に列車でチェコへ移送される予定が、女性を乗せた車両だけアウシュビッツへ行ってしまうというトラブルがありましたが、シンドラーは現地へ急行。

収容所の責任者と交渉し、なんとか女性たちを取り戻します。


しかし、「労働力にならない」と判断された小さな子供たちが収容所に残されそうになったので、シンドラーは子供の手を兵士に見せ「砲の中を、この小さな手が磨くんだ。大人の手が入るか?」と説得。リストに載せた人々を工場へ向わせます。

シンドラーのチェコの工場は、砲弾などの「兵器工場」でしたが、シンドラーはわざと軍の規格に合わないものを作り続けました。心配するシュターンに、「使い物になる砲弾を作りたいのかね?」とシンドラーは笑います。


チェコの工場は結局、操業開始から7ヶ月で、兵器の生産量は実質「ゼロ」でした。その間もシンドラーはユダヤ人を工場へ呼びいれ、ワイロなどに使った金は数百万マルクに及びました。

「使い切れないほど儲けた」シンドラーの資金も、遂に底を尽きます。しかしその直後、ドイツが無条件降伏を受け入れ、ナチスの支配は終わりを告げました。


シンドラーは工場に労働者と、兵士たちも全員招きいれます。

そしてまず、大勢の労働者たちに向って語りかけます。

「明日から君らは生き別れの家族を探すだろう。だが、その多くは見つからない。世界中が、犠牲者を追悼している。我々は生き残ったんだ。

「私に感謝する人もいるが、それより自分に感謝し、そしてシュターンに感謝を。死の前で勇気を見せた、仲間たちに感謝を」

「私はナチの党員で、弾薬製作者だ。強制労役で利益を得た犯罪者、追われる身だ。君らは自由だが(ドイツの支配が終わる)午前0時過ぎまで君らといて、その後に逃亡するのを許してもらいたい」

それから、工場内の兵士たちに言います。

「この収容所の囚人を、全員処刑せよと命令されてるだろう。やるなら未だ。全員そろっている。そのまま立ち去ってもいい。殺人者でなく、人間として、それぞれの家族の元へ」

兵士たちは無言のまま、工場を出て行きます。


そして午前0時過ぎ、シンドラーが工場を去る時が来ます。

シュターンは皆を代表して「もし逮捕された時のために」と、全員の署名が入った手紙を渡し。それから、仲間の金歯を溶かして作った指輪をシンドラーに送ります。


ユダヤの聖書の言葉です。1つの命を救うものが、世界を救える。


思いがけない贈り物にシンドラーは感激しますが、同時に、もっと多くの人を、1人でも多くのユダヤ人を助けられたんじゃないか?と嘆きます。

シュターンはシンドラーの肩を抱き、そっと語りかけます。「こんなに多くの人を救ったのに、ですか?」


シンドラーは戦争後、結婚にも事業にも失敗し、不遇な人生を送りました。

しかし、1958年にはエルサレムに招かれ「正義の人」として、ホロコースト記念館で植樹を行います。植樹された木は今も、成長を続けているそうです。

シンドラーが助けたユダヤ人の子孫は、現在6千人を超えています。


「シンドラーのリスト」の感想


「エンターテイメント映画の神様」と言われたスピルバーグが、自分のルーツでもあるユダヤ人の物語を描いた作品です。

ユダヤ人虐殺を救った1人の男を描いた映画…なんて言うとマジメで暗いイメージですが、実はそうではなかったりします。


特に序盤は、シンドラーが乾杯の杯を手にしても、微動だにしない「生真面目な」会計士シュターンとの噛み合わないやり取りが面白く。

シンドラーの「女性好き」を表現するため、満面の笑みで若い女性たちの秘書面接をする様子をとらえ、秘書候補がタバコを加えたオバサンになった途端にそっぽを向くといった、コント的なシーンもあります。


また、ユダヤ人がゲットーへ追い立てられたあとに、裕福なユダヤ人が住んでた家を、ナチスから「新しい住居」としてあてがわれ。

シンドラーが「優雅な新居」を満喫する様子と、追い出されたユダヤ人が居住区の狭い部屋を指定され、「最悪だ」と言っていると、さらにその部屋に次々と別の家族が入ってくるといった「対比」を見事に描いています。

序盤の語り口はこのように、決して堅苦しくはなく、むしろ「軽快」でさえあるのです。


しかし、シンドラーに「あなたのおかげで助かりました」と礼を言いに来た片腕の労働者が、ナチスの兵士にあっさり殺されてしまうシーンを皮切りに。

映画は一気に、虐殺の現場へと突入していきます。


スピルバーグは、3時間を越える本作を作るにあたり、それまで培ったエンターテイメント作での「楽しませ方」を用い。序盤の軽妙な語り口で、観客をまず映画の世界へと引きこみ。

観客がその世界に慣れた頃を見計らって、「この世界での、リアルで悲惨な状況」を突きつけたのです。

これがスピルバーグの「上手さ」であり、3時間を越える長尺である本作を、体感としてそれほど長いと感じない要因のひとつでしょう。


また、モノクロの画面も映画を印象付けるのに絶妙な効果を上げています。

実は「インディ・ジョーンズ」シリーズでも、悪役の顔が溶けたり捕らえた人の心臓を抉り出したりと、残酷描写が得意なスピルバーグなのですが。

本作では、撃たれた後も頭部から血を噴き出し続けるといった、より「リアルな人の死に様」を描きつつ、モノクロにすることにより刺激的効果を和らげていると言えるでしょう。


その反面、モノクロの画面で描かれる収容所の様子などは、何かニュースフィルムを見ているような「嫌なリアルさ」をも感じさせるのです。

中盤、ゲート少尉の命令で射殺される女性工事責任者が出てきますが、通常なら彼女の「あたしを殺すことになんの意味が?」という問いに、映画的には何か決めゼリフのような返答をするのでしょうけども。


撃ち殺す側が「そうだな」と軽く返して、アッサリと撃ち殺してしまうのです。

この「異様なリアルさ」は、まさに当時の記録フィルムを見ているかのようです。


また、収容所で労働力として認めるかどうかを判別するため、男女一緒に全裸にさせられ走らされるシーンなどは、その代表的シーンと言えるでしょう。

普段劇映画では滅多に見ることがない、老人や少し肉のダブついたようなだらしない体つきの「全裸姿」を、本作は延々と見せつけるのです。

このリアルさ加減、「人権無視の極地」とも言えるシーンは、見ていて思わず気分が悪くなるほどです。


本作には、「女性好き」なシンドラーのベッドシーンもあり、お相手となる女性のヌードなどもしっかり描かれているのですが。

これもまた、収容所での「人権完全無視」シーンとの対比で、あえて挿入したのではないかと思います。


モノクロの映像は残酷なシーンを「和らげる効果」があると書きましたが、その反面、背筋がゾクっとするほどの「リアルさ」をも生み出しているのです。

モノクロで良かったなと思うのは、ナチスに追われた少年が、汲み取り便所の中に逃げ込むところでしょうか。さすがにこのシーンは、「カラー映像」ではちょっとキツかったかもしれません・・・。


そして、よく取り上げられる、本編中唯一「カラー仕様」で描かれる、幼い女の子。

彼女は銃声が響き渡る街中を所在なげに歩き回り、どこかの家のベッドの下で隠れたところで、その姿がモノクロに戻ります。


彼女が街中を歩く姿を、シンドラーが遠目からじっと見ているのですが、これは「シンドラーが彼女を見ているシーン」というより、シンドラーの心情を表現した描写だと言っていいでしょう。

ナチスの兵士たちにより家を追い立てられ、財産を奪われて連れ去られ。有無を言わさず処刑されていくユダヤ人たちを見るシンドラーの心境を、あの女の子に代表させたのではないかと思います。


人は、強大な権力とそれに従う人々の前では、まるで小さな女の子のように、無力であると。

その女の子が物語の終盤、焼却される死体の山の中に、無残な姿で横たわっている。

これも、「儲け第一主義の企業家」だったシンドラーが、有り金をはたいてユダヤ人たちを救おうと決意した心境を、そう決意した理由を表したものだと言えます。


無力な人々は、逆らうことも出来ずに、こうして名前もわからぬ死体となってしまう。

だが、自分には。それを救う力があり、救う「手段」を知っているのではないか?右腕となる、シュターンがやっていたように・・・。


では、なぜシンドラーは、多くの人々を「救えた」のでしょうか?


類稀なる、対人交渉力の持ち主だった。

戦争を利用した工場経営で、巨額の富を得た。

それも確かに、要因として挙げられるでしょう。


しかし、シンドラーがユダヤ人を救えた、最大の理由は。

何より彼が、「ドイツ人だったから」です。


会う人会う人を次々「落としていく」営業のプロだったとしても、冷徹な高官でも有無を言わさぬような大金を使えたとしても。

彼がもし「ユダヤ人」だったら、全く相手にされず、財産は全て没収されたでしょう。ドイツ人だったからこそ、その行動が受け入れられ、多くの人を救う人が出来たのです。


それが実は、本作のテーマでもあると思うのです。

特定の人種を差別し、弾圧することの怖さ。恐ろしさ。そしてそれは、「弾圧する側も紙一重である」という事実。


映画前半、奥さんに「シンドラーは、凄いことをやってのけた・・・無一文でこの町へ来て、ケースいっぱいの大金と財宝を持って町を去っていった。」と、「夢物語」を語るシンドラー。

しかし実際は、ユダヤ人を救うため、有り金を使い果たし。そして「戦争犯罪人」として、逃げるように工場を後にします。

ゲート少尉が処刑されたのと同じく、「弾圧していた側の末路」を、克明に描き出しているのです。


シンドラーが大勢のユダヤ人を救った、その心境の変化や、なぜ救ったのか?という理由ばかりが、取り立たされることが多いですが。

シンドラーが、「救えた理由」もまた、見逃してはならない点だと思うのです。

 

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